クローン作成@Data Rescue II
Data Rescue II
文字通り、ハードディスクの内容を別のハードディスクにそっくりそのまま移す機能です。
データの復旧を専門とするData Rescue II にどうしてこの機能がついているのかと不思議に思います。必要性あるの?って。
ハードディスクが物理的に壊れたとき、全くダメになってしまう壊れ方をすることもあれば、良かったり悪かったりを繰り返しながら悪い方向にしか行かない、という壊れ方をすることもあります。
Data Rescue II にこの機能が搭載されたのは、後者の壊れ方の場合に非常に有効な手段となり得るからです。
ハードディスクの状態がいいときに、クローンを作成しておけば、元のハードディスクの状態に左右されることなくデータを復旧することが可能となります。
時々変な音がし出すようになったとか、昨日はダメだったのに今日は調子いい感じ…なときにクローンを作成しておけば、とりあえずは安心できるかと思います。
1つ気をつけなければならないのは、クローン作成先のドライブにパーティションを作っている場合。パーティションの1つをクローン作成先として指定すること自体は可能ですが、推奨されてません。推奨されているのはドライブそのもの。なので、パーティションなどは消去されてしまいます。
それに気をつけさえすれば、クローンの作成方法はいたって簡単です。

エキスパートモードに切り替えて、「クローン」を選択します。
キャプチャにも表示されている解説をちょっと引用します。
ドライブのクローン作成
このパネルは、選択したドライブやボリュームのクローンを別のドライブ上に作成するために使います。ドライブ/ボリュームリストからクローン作成対象ドライブを選択してクローン開始ボタンをクリックします。すると、クローン作成先ドライブの入力を求められます。
通常、ドライブ全体のクローンを作成するので、ボリューム名ではなくメーカーのドライブ名を選択します。
注: クローン作成先のドライブやボリュームは、クローン作成対象ドライブのデータによって完全に上書きされます。
注: クローン作成はData Rescueによるファイルのスキャンや復旧には必要ありません。
ただし、不良ドライブのクローンを作成したほうがよい特殊なケースがあります。詳細については、このパネルの?ボタンをクリックするか、ヘルプメニューからユーザーマニュアルを開いてください。
まずはクローン元となるドライブ、またはボリュームを選択します。そして「クローン開始」ボタンを押します。
次に、テンポラリーストレージを決定します。

クローン元でもクローン先でもない場所を選択します。
最後に、クローン先となるドライブを選択します。

キャプチャのようにメーカー名が表示されます。
そのハードディスクにあったパーティションなどは、右向き三角をクリックすれば表示されますが、推奨されてないのでドライブを選択してください。その選択したハードディスク上に、データを上書きする形で、クローンが作成されていきます。
クローン元はドライブ(ハードディスク全体)でも、ボリューム(パーティション単位)でも大丈夫なんですが、クローン先はドライブの選択が推奨されていることに注意です。
あとは「選択]ボタンを押せばクローン作成開始となります。
クローン作成状況はプログレスバーで分かるようになっています。

あとは待つだけ…。
この機能自体はデータ復旧とは全く無関係ですが、復旧を行いやすくするための大きな助けになるのは間違いない機能です。
経験的にもハードディスクが壊れたと思ってても、突然調子よく動いたりする確率は結構高めだと思います。少なくとも3割。大きく見積もったら5割ぐらいはそんな感じの壊れ方をするような気がします。
そういうハードディスクの壊れ方の特徴を理解して、この機能が搭載されたんだと思います。ホントにナイスアイディアな機能です。
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