Photomerge@Photoshop CS3
Adobe CS3
ちょっとずつずらしながら撮った写真を準備すれば、後はほとんど自動でやってくれます。しかも精度がなかなかよくて、自動ホワイトバランスのせいで色が多少異なってしまってても大丈夫です。
サンプルとして下の3枚の写真を合成してみます。写真を撮るときのポイントは重なりの量を多めに取ること。それからシンプルすぎる背景だとうまくいかないこともある、です。

「ファイル」→「自動処理」→「Photomerge...」から行います。

別ウィンドウが開きます。

ウィンドウ左側に「レイアウト」、中央には「ソースファイル」の設定項目があります。
「レイアウト」では「自動設定」「遠近法」「円筒法」「位置の変更のみ」「手動設定」の5つの項目があります。項目の下にあるイラストを見れば、だいた~いですけど違いが分かります。
「ソースファイル」では、素材となる写真を指定する場所です。ソースファイルをあらかじめ開いている場合、「開いているファイルを追加」ボタンで登録することができます。「使用」の項目をフォルダにすれば、写真の入ってるフォルダを指定することもできます。
設定を終えたら「OK」ボタンを押します。「手動設定」以外なら、これだけで操作は完了します。自動でなにやらパカパカと処理を始め、完了したら新規にファイルが作成されます。
「手動設定」の場合は、下のようなウィンドウが開きます。

ウィンドウ右側のプレビュー表示の下に、「設定」という項目があります。「位置の変更のみ」と「遠近法」という2つの設定項目があります。
上のキャプチャは「位置の変更のみ」を選択したときの状態です。
動かしたい写真を選択して、マウスで動かすことができます。

動かしたら、できるだけ自然なつながりになるように頑張ってくれるんですが、さすがに上のキャプチャのように動かしすぎるとお手上げのようです。
「遠近法」だとこんな感じになります。

写真が拡大されてます。
それぞれの写真を納得いくまで調節して「OK」ボタンを押せば、引き続き自動処理をしてくれます。
「手動設定」で作成したらこんな感じ。

きれいに処理されてます。位置をあわせる際のプレビュー表示では空の色が違ってましたが、それもちゃんと修正されてつなぎ目がワカリマセン。
それもそのはず。かなり細かいレイヤーマスク処理がされてます。

こんな感じで、かなり入り組んだマスクです。
さて、「レイアウト」の項目に「自動設定」「遠近法」「円筒法」「位置の変更のみ」「手動設定」とあったんですが、他の設定の場合はどうなのかってのをテストしてみました。
「遠近法」だとこんな感じ。

レイヤーマスクの境目が見えてますが、コレは画像の縮小率の関係で見えてしまってるだけで、100%表示すると見えません。
「円筒法」だとこんな感じ。

「位置の変更のみ」だとこんな感じ。

それぞれ微妙に違いますね。もっと入り組んだ風景とかだったら、より違いが分かりやすかったかも。
ちなみに、「自動設定」がないのは処理に時間がかかりすぎて途中でキャンセルしちゃったから…。
期待以上に処理されてたので正直驚きました。ちょくちょく必要としてた機能だったので、これがもっと前に搭載されてたらなぁ…。
応用技として、一枚のポスターを分割して撮影した写真なんかの統合もできるかもですね。人物を分割して撮ったものとかも統合したら、風変わりなのができそうでちょっとおもしろいかも。